「問題解決型マーケティング・リサーチ 事例編」
近藤光夫、島崎哲彦、大竹伸幸 2008年 生産性出版

この本は、マーケティング分析を教科書通りにやってみても役に立たないということを実例を以て示したものです。

マーケティング分析は、「○○の時は□□分析を行なう」というようなノウハウが通用する世界ではありません。「特定の具体的な問題には、一つの特別な解法に導く、特定の見方考え方(分析方法)しかない」のです。

生禿の独自の分析手法もそのようにして産まれたものばかりです。そして、全く同じ分析手法を使用したことは生涯に一度もありません。極端な言い方ですが、これは事実です。
生禿が、SPSSやSASなどのプログラムソース非公開の分析パッケージを使用しないのは、問題に応じて分析のし方を変えることができないからです。作り直したり編集するなら、自分で作ったものの方がやりやすいので分析プログラムは基本的に自作することにしています。(計算ルーチン自体は様々な方法で蓄積してありますが)

マーケティング分析には、ノウハウは不必要です。必要なのは、ノウハウを産み出す知恵です。特定の解法を見つけ、それを汎用化すると、それはノウハウになります。汎用化されたノウハウは、特定の問題=現実のマーケティングには役には立ちません。
だから、マーケッターは、ノウハウを産み出す知恵に生きるべきなのです。勿論、諸先輩の過去の分析は、分析方法を考える上で参考になります。自分一人で、全てを自前で作り出す必要はありませんが、『適用』をする必要はあります。新しい分析手法と言われるものの殆ど(全てがと言ってもいいのですが)古い手法の新しい『適用』でしかありません。

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