「新物理学辞典」 大槻義彦/大場一朗編 2009年 ブルーバックス
グアム休暇に持って行った本です。分厚い本なので、これ1冊あれば結構楽しめます。
まず、「編者まえがき」が感動モノです。
「専門以外の方々が、現代物理科学分野をマスターして自分の知的の能力を高めようと、ブルーバックスの読破を試みる。しかし何十冊も読み進むうち、ふと不安になるに違いない。「これまで読み終えたブルーバックスは偏っていないのだろうか?」… 物理科学という学問分野のどの場所に位置するかをこの辞典で確認して、これまで読んできたもの、これから読むべきものとの関係をこの辞典で捉えて欲しい」
なんという勘違いでしょう!しかも上から目線!ここまでくると、気持ちいいですね〜。
生禿は、物理学をマスターしようとも、知的な能力を高めようと思ってブルーバックスを読んでいる訳ではありません。通勤時の娯楽、暇潰しです。しかも、偏っている方が理論は面白い。
しかもこの辞典は、ビックバンを仮説としてではなく定説として扱うなど、なかなか偏ったものです。
臆面もない上から目線の勘違い。揶揄しているわけではありません。学問には、「教えてやる」という姿勢が必要な時もあるのです。読者や生徒に迎合したのでは、知的な笑いも興奮も提供することはできません。学者の滑稽さにはそれなりに価値があるのです。こういう御仁が生き残っていたことに感謝です。
という訳で、この辞典を全部読むことにしました。
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