マーケティング分析のセミナーを再開することにしました。

これを機に内容を全面的に改定しようと思います。分析は難しいテーマです。「具体的な分析のやり方を教えて下さい」というリクエストが多かったので、その通りの内容にしたら、とんでもなく不評でした。ニーズに対応したら不評だったということは、生禿はプラシーボを提供することに失敗したのです。これが、マーケティング分析セミナーのプログラム改定を「見当」する出発点です。

マーケティングは常にプラシーボ(一時逃れの頓服)でなければなりません。お手軽で何の苦も無い、その場限りの対処でなければならないのです。

「具体的な分析のやり方」が、受講者の高い論理思考能力と、長期の努力と研鑚を要求するものであったとしたらそれは「ソリューション」ではありません。お手軽な対処は、根本的な解決にはなりません。そう、根本的な解決は必要ないのです。それがマーケティングです。それが嫌なら、マーケッターを辞めるべきです。

その場限りに役立つ幻想を与えるお手軽なマーケティング分析手法を探さなければなりません。IT技術と同様に、データベース管理能力の無いデータベースソフトや、表計算能力の無い表計算ソフトのような、何の根本的解決にもならないプラシーボを。

受講者=お客様の理解を超えた「苦しみ」を与えて喜んでいるならばマーケッター失格です。表計算のできないエクセルでシュミレーションが出来るかのような幻想を与えるのがマーケッターの仕事とは言いません。マーケティング計画にシュミレーションは不要であるとも言いません。ただ、マーケティング・シュミレーションに触れずに済ませてしまうことはできます。知らなければ「それができない」「理解できない」ことに苦しむことはありません。「知らぬが仏」も「幸福の一種」なのです。

そして、明日には役立たないかも知れませんが、少なくとも今この時には、それなりに役に立ったような錯覚を与えなければなりません。

枠組みは組み立てましたが、有効なプラシーボになっているのか、さらに確認作業を続けます。