日本の会社が顧客接点としてのインターネットの存在感に気づき、注力し始めるとどうなるかという見本をご紹介しましょう。

コンバージョン2

左は経営層に感心が低かった頃、パソコン好きなスタッフがそれなりに手入れをしていた時点でのもの。業界の特性から言って、会員登録を目標とするコンバージョン率は高くはないが、まあまあの実績を上げている。

これに目を付けた経営者が、HPへの注目を高めるキャンペーンを行なうなどHPへの誘導を測ると同時に、短期的な成果を上げるべく会員登録と同時に受注を促進するインセンティブを提供し始めます。ユニークアクセスは増えましたが、「買わされる」危険が高まった会員登録に進む比率は減少してしまいました。

そして、暫くすると、ターゲット客層に飽きられて訪問数は大幅に減少。短兵急な経営トップは、携帯サイトからの「今すぐ」の衝動的な会員登録を目指してPCサイトのコンテンツに混乱も見られた。PCサイトでの会員登録は減退します。

インターネットは「今すぐ買って貰うか」「10年後の購買のためにイメージ作り」の両極のコミュニケーションが混在します。このサイトも「即時と長期」の二兎を追うものです。ですが経営者は、長期的な成果を理解せず。今日の結果にしか興味がありません。長期的な企業イメージが重要であっても、それを無視するのです。

HP全体へのアクセス数は激減し、コンバージョン率も大幅に低下します。会員登録ページに辿り着く訪問者の率も減り、かつ、会員登録をする意欲も減退します。

経営者がインターネットに関心を持ったばっかりにサイトが崩壊していく。よくある話です。