古代ケルト民族の祭り(Samhain)が起源と言われていいるハロウィンについてネットで調べてみました。

古代ケルト民族は、1年の終わりを10月31日と定め、その夜を死者の祭としました。それは死者の霊が親族を訪れる夜であり、また悪霊が横暴し、子どもたちをさらったり、作物や家畜に害をなす夜でもありました。死者の霊を導いたり、また悪霊を払いさったりする為、焚き火は不可欠なものとなったのです。

古代ケルト人と古代ローマ人がブリテン島を征服してから両民族の祭りが組み合わさっていきました。起源は古く、古代ケルト民族のドルイド教の収穫祭の行事に、ローマの果家女神Pomonaの祭が加味されたものらしいです。その後、キリスト教が伝来していき、現在のHalloweenという名前になったのです。つまり、Halloweenは、古代ケルト・古代ローマ・キリスト教という3つの要素が混合したものなのです。ラテン系国家では、宗教的色彩が強いが、イギリス・アイルランド・アメリカでは民族的習慣が教会的儀常時と並行して残存しています。日本でも、カトリック教会では11月1日の「諸聖人の日」を祝日としているが、教会の行事としてハロウィンが行われることはほとんどありません。

601年にローマ教皇・グレゴリウス1世が宣教師にケルト人へキリスト教改宗の策として、「ケルト人の信仰法である木の伐採は行わずに、木の真上にはキリストの神様がいてそのために木を信仰し続けなさいと広めなさい」と言ったのがいまのハロウィンになったきっかけでもあるとの説もあります。

宗教改革以降、プロテスタント諸国ではカトリック教会の祭日である諸聖人の日が徐々に廃れたため、ハロウィンのみが残された格好になりました。一方、カトリック信徒の多いラテン系諸国ではあまり普及していない。これらの国においては、諸聖人の日が重要視されています。

ハロウィーン:Halloween という名の意味は、「All Hallows Eve [諸聖人の日の前夜] 」や、 「All Hallows」もしくは「All Hallowmas」や「All Saints」「All Souls' Day」といわれる11月1日の、前の晩という意味です。古い英語で「Hallow」は神聖にするとか、清めるといった意味がありました。キリスト教徒は All Hallows Day を天国にいる、有名、無名の全ての聖人を称える日としていました。これは1年の中でもとても重要な宗教的な日として考えられていました。

この日の晩は古代のアイルランド人にとっては、物事が移り変わる時で、時間と空間が一時的に曖昧な状態になり、霊界とこの世とが交差する時でした。ハロウィーンの夜は死者や霊魂をなだめる時でした。この夜には死者の霊が、魔女や幽霊、妖精と共に現れると人々は信じていました。悪霊を追い払うために丘の上に焚き火が焚かれ、恐ろしい格好をして町を音を立てながら練り歩き、取り付こうとする霊を追い払おうとしました。

アイルランドのハロウィンで一番興味深いことは、妖精や他の生き物達との関係です。人々は妖精が古い丘に住んでいると信じていて、邪魔をしないように心がけていました。特にハロウィンは気をつけました。妖精はこの夜、あちこちを歩いて一緒に住むための小さい子供を探すと言われていたのです。家の母親達は夕食のあとで食器を洗った水を捨てるときに、「水がおまえの方に行くよ」という意味のアイルランド語 「seachain」 と叫んで捨てました。これは、たまたま通りかかった妖精に警告するためです。そして妖精が水をよけて通るのです。これはもし妖精に水をかけると仕返しされてしまうからです。妖精は人を捕まえようと魅惑的な音楽も奏でました。また、妖精の丘の中心に埋められている宝から、かすかな光が見えるときがありました。こんな時は、急いでそこを立ち去らなければなりませでした。さもないと永遠に魔法をかけられてしまうのです。

フランスのコリニーで1890年代に発見されたケルト人の青銅製の暦の分析から、サーウィンは少なくとも2000年前には既に行われていたことがわかっています。それは、収穫と狩猟が一段落する時期にケルト暦の1年の終わりを祝う祭でした。祭りに合わせて牛などの家畜を解体して皮を剥ぎ、祭りの期間中はその皮を身に付けて儀式を行ったと言われています。古代ローマには、現在のドイツとフランスに当たる地域に住んでいた一部の部族が賑やかな儀式を行っており、その儀式では動物の霊と交流するために獣の首や皮をかぶって扮装していたという記録も残っているそうです。

ハロウィンというと必ず出てくる明かりを灯したかぼちゃは、ジャックオランタンといいます。日本でお馴染みなのは、このかぼちゃと仮装行列でしょう。

川崎駅前の「カワサキ・ハロウィン・パレード」は、約3000人による仮装パレードで約10万人の人出を数えるといいます(2010年で14回目)。東京ディズニーランドでも1999年まではイベントはありませせんでした。しかし、2000年に入ってから次第に秋のイベント化し、今では9月初旬からイベントが始まります。USJでも、ハロウィンは盛り上りをみせています。