ｅ飛伝を使っています。今日は、佐川さんの肩を持って？その御利益(ごりやく)について述べさせて貰います。
ｅ飛伝の表示文字数が１行１６文字であるために、その文字長に合わせた届け先の名称と住所を取引先マスターに用意しなければならないなどの面倒はありますが、「ご利益」もあります。
《ご利益 その１》
ユニコード移行のパイロットになります。
ｅ飛伝は半角文字などを自動的に全角文字に変換します。例えば、“�蝓匹錬緘�伝では“（株）”の３文字に展開されます。殆どのアプリがユニコードを採用しており、最近は桁数を少なくしようとして使用した特殊文字や半角文字は、結果として、文字数を増やすだけになることもありますので要注意です。また、文字数と桁数とバイト数を区別する必要もあります。
ｅ飛伝は完全にユニコードのアプリです。業務ソフトの多くが、年寄りの経営者に配慮して、敢えて時代遅れの文字コードを残すのですが、無償で提供されるｅ飛伝には遠慮がありません。シンプルにユニコードですから、ユニコード対応の準備ができます。
《ご利益 その２》
ｅ飛伝の住所チェック機能を利用して、現実的な住所メンテができます。
住所は、厳密に言えば「毎日、自治省(実態は外郭団体である「国土地理協会」)が更新する」データです（一般には、郵政省のＨＰにある郵番データを利用しますが、住所との紐づけも国土地理協会で行っています）。住所のメンテを忘れると、郵便や宅配便が届かなくなります。不着を防ぐためには、最新の住所にメンテナンスすることが必要です。しかし、多くの会社にとって住所メンテは手間と原価の掛かる面倒な作業です。国土地理協会に依頼すると１回２０万円程度で住所の更新をやってくれますが、これを毎月やったら馬鹿にならないコストです。自社で住所を自動更新するプログラムを書くのは至難です。結局、目検作業が多発し、この人件費も馬鹿になりません。
このように、住所はデータの中でもメンテが難しいデータです。完全にやろうとするといくらでも原価と手間が掛かります。どうやったら「いい加減に」面倒がみれるか？という問いへの回答は、送り状システム(ｅ飛伝に限りません)でエラーになった住所をメンテするというものです。住所を更新しなければならない取引先は、取引がある≒商品を発送する、或いは、今後の取引を予定している≒カタログなどを発送する、つまり、送り状を発行する先が住所メンテが必要な取引先なのです。しかも、必要のあるその時のメンテしますので無駄がありません（住所は「毎日変わる」ので、定期的なメンテなどでは、「無駄な更新」も多発します）。しかも、ｅ飛伝からエラー内容が表示されますから、メンテもし易いのです。
但し、この方式は、件数が数万件までの場合に限られます。休眠も含めて累積の取引先数が１０万件までが限界でしょうか。
送り状システムが住所チェックを行っている理由は「着店識別」です。郵番と住所とを７桁郵番辞書(着店に紐付いた)に参照します。佐川急便がｅ飛伝導入を促進するのは、正確な着店識別による効率化です。「無駄な移動を無くす」は、物流管理の基本中の基本です。ｅ飛伝に、着店識別以上の精度はありませんし、佐川の郵番辞書と郵政のＨＰは必ずしも一致しません。ですが、殆どの企業では、住所データの精度の管理はできませんし、する必要も無いと思われますので、佐川急便のレベルで住所データの更新管理が出来れば充分と言えるのではないでしょうか（ヤマトのＢ２の方が、ある意味ではユーザーに負担を掛けない送り状システムですが、逆に荷主の住所メンテは進みません）。
