動物園から博物館へ移動して、まずは昼食。

20190525X4s196
 炎天下なのに、沢山の人が東博を訪れています。

20190525X4s199
 お目当ては特別展の「東寺」でしょう。密教仏って、作品としては変態だから面白いもんね。この植木の形、重ね餅のようで面白い。

 ドリンクコーナーは満席。親切そうなオジサンに声をかけたら「どうぞ」って快く言って貰えたので、中で座って食べることができました。ありがとう御座いました。

20190525X4s200釈迦図
 釈迦図(伝 狩野元信/室町時代)。東博にも随分来たので、もう見るものが無くなってきた、というのが正直なところ。そのなかでも見つけた逸品。釈迦の思考する姿に親しみを感じます。

 今回の東博のお目当ては、月例講演会。以下は講演会の内容のまとめです。生禿の聞き違いや勘違いがありましたら、ご容赦下さい。


東京国立博物館月例講演会 「密教の仏たち」 西木政統研究員

1)密教とは何か

 「秘密仏教」の略称。対して、大衆に開かれた仏教を「顕教」と言う。空海の教えなどでは、「密教」には、本来の「(釈尊にしか)解らない」教えの意味もある。呪術による絶対者との合一を目指す神秘主義。

 密教経典(タントラ)の種類により、初期・中期・後期に分類される。
・初期密教
儀式における所作と陀羅尼・神呪(呪文:真言)を規定
例:奈良時代の十一面観音を供養するの所作と文言
・中期密教 空海が導入した密教
胎蔵系の経典:「大日経」など
金剛系の経典:「金剛頂経」など ヨーガ(瑜伽=ゆが)を重視
 瑜伽はヨガとは違い、ネパールなどで行われたもの
 「ビルシャナ」が「ルシャナ」に変わり大日如来と同一視される
 大日如来≒宇宙と一体となる(即身成仏|梵我一如:宇宙と個我の一致)
 中期には、明王も出てくる
・後期密教 性的瑜伽を導入
父系「ヴァジュラバイラヴァ」母系「サンヴァラ」不二系「カーラチャクラ」
性エネルギーを上昇させて悟りを啓く
現実の肯定(現世利益) ⇔ 寂滅の道(精神の至福)

・儀式と象徴の重視
護摩は、燃やして天に捧げる
手で印(印契)を結ぶ
呪文(真言)を唱える
仏を思い描く(観想)

 大日如来は、中期密教における森羅万象の根源。あらゆる仏は大日如来の化身と考えられた。仏の王とされるため、如来であるが、王族の姿(装飾品を着けて)表される。

 明王は、仏の使者として生み出され、怒りの表情を浮かべて、教えに従わないものを教化する。不動明王は、大日の使者から大日の化身に変わった。

 曼荼羅は、丸いもの。仏を配置する。仏を呼び寄せ、儀式に使う。

 後期密教は、憤怒尊(明王)の中でも、教典の本尊となる仏は(守護尊:イダム)と呼ばれ信仰された。

 父母仏(ヤブユム)は、男女が抱擁する仏像。結合して曼荼羅の仏たちを産む。「ヴァジュラバイラヴァ」や「チャクラサンヴァラ」。その像は、シヴァとその妃ドゥルガーを踏みつけにしている。仏母は女性の仏。

 13世紀以降の中国の遊牧民族系の王朝では、チベット仏教が信仰された。