社会分業論
「100分で名著」で取り上げられたデュルケームの「社会分業論」。学生時代位最も影響を受けた本の一冊です。
「分業は人間の全人格性を失わせる」という指摘に衝撃を受け、「生産者である前に人間」「消費者である前に人間」「仕事人である前に人間」「生活者である前に人間」である制度や仕組みを考え続けた。
私の一つの結論は、「愛する人のために作り運び売る」「大切な仲間とともに働き暮らす」こと。「共創」「協働」とか、そんな薄っぺらいものじゃなく、人間としての根源を大切にする。マーケティングの理屈なんかじゃなく、真っ当な人間として生きる。この決意は生涯変わらないものとなりました。
ところで、番組での「分業論」の取り上げ方は、上記とは視点が異なります。「自律と依存」を中心に据えた議論は、「自律とは、多様な依存先を持つこと」という結論に辿り着きます。
「自律とは、多様な依存先を持つこと」。深い!老齢に達してこの言葉の意味深さを味わいました。

もう一度、「社会分業論」を読みたくなりました。