
動物園を出て、上野公園を通って東博へ。夏休みの講演は賑わっています。
東博に入って、まず昼食。落ち着いたところで、考古室から見て歩きます。

黒曜石原石(旧石器後期/北海道遠軽町)。黒曜石はマグマが急速に冷えて固まった火山岩。鋭い切れ口を持ちます。日本列島では、北海道や長野県に産地があり、4万年前から石器の材料として利用されました。

縄文晩期の土器(1・2:板橋区-小豆沢貝塚|3:さいたま市-岩槻真福寺)。やっぱり生禿は、関東の土器が好きです。

触るコーナーでは、ボランティアの方が子供達に話しかけています。夏休みですね。そうそう、さわれる土偶(複製)がみみずくに戻っていました。

山猫土偶(山梨県-上黒駒/縄文中期)。三本の指で胸を掴むポーズ土偶です。入墨をしたような線刻が顔に施されています。

子持脚付壷(左:京都府-牧/古墳時代|右:福岡県-日拝塚古墳/古墳時代)。須恵器の中では、猫の( ← 何故?猫なのかは本人にも解らない)オッパイのような土器です。

石人(福岡県-岩戸山古墳/古墳時代)。今回、室内用の単焦点レンズは、いつもの50mmではなく、28mmを持って来ました。なので、大きな遺物も楽に摂れます。
平成館から本館へ。いつものように、途中のソファで庭を見ながら一休み。

執金剛神立像(竹内久一/明治26年)。仏像を近代に解釈した作品で、引きずられる邪鬼が面白い。今回は、全体を撮ってみました。


「屏風と遊ぶ」。等伯の松林図屏風は3回目。何度見ても面白い。観客が屏風の中に入っていく様子が、後ろから見ているとよく観察できます。

阿弥陀如来坐像(鎌倉時代/静岡-願生寺)。運慶周辺の仏師の作。鎌倉時代の作と平安時代の作を比べると、西日本の貴族と東日本の武士との違いが見えてきそうな気がします。

阿弥陀如来坐像(平安時代/京都-長楽寺)。二天王も一揃いだったとする見解があるそうです。

二天王立像(平安時代/京都-長楽寺)。素朴な作風です。作者とされる快助は丹波の地元仏師と推定されています。

聖観音菩薩(模造|飛鳥時代/薬師寺)。この像も全身を撮っておきましょう。
東洋館へ行き、シアターで映像を用いた「土偶」の解説を観ました。山犬土偶とみみずく土偶と遮光土偶を簡単に説明したぐらいのものでした。五百円を払って損した気分。残念でした。

マグサ(アンコール・トム/アンコール時代)。象に乗る雷神インドラ(日本に来て帝釈天)です。

もう一つ、マグサ(アンコール時代)。ヒンズー教では、像と神の組み合わせが多いですね。

パシェリエンプタハのミイラ(エジプト-テーベ/第22王朝)。珍しく、エジプトを観ました。

菩薩立像(北斎時代)。平たい顔族(弥生人の祖先=朝鮮人)の菩薩の光背には、千仏が彫られています。


東博を出て、カップル達も多い上野公園へ。この日のイベントは、ネパール・フェスティバルでした。

国立近代美術館の庭の、アダム(オーギュスト・ロダン/1881年)。ロダンらしく捻りの効いた作品です。
さて、帰りましょう。最寄駅のスーパーで、女房に頼まれた買物もしなくっちゃ。