博多の旅も三日目。最終日は、女房の目下の研究テーマである「宗教上の象徴としての鹿」を訪ねて志賀(しか)海神社へ。

20200728X2s493志賀海神社
 志賀海神社の参道には、鳶が群がって輪を描いていました。こんなにたくさんの鳶を見たのは初めてでした。鳶って海鳥じゃないよね。

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 お清めは塩じゃなくて砂。勿論、潮の砂ですから、こちらの方が浄めの原型なのかも。

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 一帯の海を支配し、全国の海を股にかけた安曇氏の神社。どこがというじゃないのですが、雰囲気のあるお社でした。写っている方々は、このお社に関わりのある方の一団と思われます。

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 狛犬さんは、この地域の特徴がよく出ている大らか系。

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 飾り気っとか商売っ気が無いからか、鎮守の森の中に佇む海の神が居ます。

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 海を見渡すお社。その境内に美しい蝶。昨日の胸形でもそうでしたが、海の神は夜の蝶がお好き? とても美しい蝶でした(大雨が予想されたので、レンズもカメラも予備機。壊れても惜しくないものなのですが、まあまあ撮れてます)。

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 女房が宮司さんに確認すると、本来は「志賀(しか)」は「鹿」とは無関係。音のつながりで鹿の角が奉納されるようになり、鹿角堂に収めた。奉納は江戸時代まで続いた、との説明を受ける。ご親切にありがとうございました。埼玉からわざわざそれを確認しに来たと知り、とても親切にして下さいました。有難うございました。

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 このとおり、現在でも鹿の象徴は大切にされています。信仰を大切にする。それは、心のゆとりでもあるのでしょう。全国の安曇氏ゆかりの人々の財力もあってのことでしょうが … 。

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 港に戻る途中。猫を見つけてかまっていたら、船に乗り遅れちゃいました。この日は、女房の足が辛いこともあって、ゆったりとした予定だったので、慌てず騒がず、。のんびりと待合室でいちゃついてました ← あんなことやそんなことはしてませんヨ !(^O^)!

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 船に乗って博多へ。向こうに、凄まじい雨雲と豪雨の境がはっきりと見える。こんな景色を見たことはありませんでした。雨の境目は、何度か車に乗っていて経験しましたが、竜巻のような雨は初めてです。

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 そうそう、志賀神社の浜で「金印」が見つかったので、船の名前も「きんいん」なんです。「鹿」に「しか」関心が無かったので、宝物館には寄りませんでしたが … 。

 港からバスで天神へ。天神で大濠公園への行き方が分からなくて困っていたら、とんでもない美人が「どこへ行かれますか」と声をかけてくれて、親切に教えてくださった。福岡の美人は物凄く親切です。福岡に引っ越してきたくなるぐらい。女房も「凄い美人だった」と絶賛。後をついていきたかったのですが … 流石に女房の前ですからね。

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 大濠公園です。お腹もすいたしレストランを探すのですが … 見当たらず。あった!日比谷公園の松本楼みたいなもので、ここ一軒しかないという感じのフランス料理店「花の木」。

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 生禿はオムレツ。女房はハンバーグ。いつもと逆のような気がするが … 。このオムレツはふわふわで美味しかった。良かった!食事が外れると旅の楽しみの四分の一が台無しだもんね。

 このレストランのウェイトスさん。これまた美人(道を教えてくれた美人には劣るけれど、充分すぎるくらいの美人でした)。市立美術館の場所を聞いたら、何かと聞き違えたらしく、けらけらと笑う。普通は客の前でこうあっけらかんと笑うもんじゃないが、何故か明るくて清しくて、可愛い。博多の女がますます好きになった。

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 相変わらずの激しい雨の中。一緒に逝こうね!と、恋人どおしの気分で橋を渡ります。

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 ん!これ面白い。ベンチの設営費の節約には良いアイディアかも。

 女房的には、九博よりも楽しみにしていた私立美術館。コプト文化のコレクションが有名なんだとか。

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 これは、金剛力士像。女房的には「乳首が花なの」が不気味に気に入ったらしい。生禿の乳首はポチだな。

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 十二神将など群像。う〜ん。

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 有翼人物・狩猟人物(コプト裂/エジプト/5世紀)。イスラム支配の時代に弾圧を免れたコプト人は自立性を保ち続けますが、イスラム文化も取り入れた独自の文化を作り上げます。ヘレニズムの伝統を示す有翼人物が有名です。

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 女性土偶(パキスタン/前3000年頃)。コブウシ土偶(パキスタン/前2000年頃)。瘤牛は他の博物館でもよく見ますね。愛嬌のある姿は、当館のマスコットでもあるようです。

20200728X2s864ガラス瓶
 ガラス瓶(シリア/1世紀)。ガラス製としては残りは良いが、なんといっても正倉院のガラスを見てしまうと … 。

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 作品としてびっくりしたのは、コレ。高見山?

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 もっと他にも寄りたかったのですが、女房の足の具合もあるし、空港へ行って待合場で本を読んでのんびりと過ごし、羽田へ。

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 池袋で夕食。博多で食べられなかった博多ラーメンを食べる。と言っても「じゃんがら」。そう言えば、本格ものは東京でも食べられるんだよね。

 と言う訳で、博多の旅はお終い。豪雨が辛かったけれど、豪雨の胸形と志賀のお社は、凄まじかった。印象に残る旅になりました。親切にして下さった皆様、有難うございました !(^O^)!