夜勤明けの帰り道。道端の花を楽しむのが習慣になりました。その道すがら、時間の物理について考えるのも習慣になっています。

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 私は、ミンコフスキー時空(時間を加えた四次元空間)が、観察結果と一部ではあれ整合する理由は、科学の事実ではなく、計算結果に過ぎないと考えています。

 ピタゴラスの定理(三平方の定理)を以下のように拡張します。

 (x^2+y^2+z^2)^1/2=ct
 x,y,z:三次元の座標 c:真空中の光速 t:時間

 → x^2+y^2+z^2−(ct)^2=0

 当たり前の算法(アルゴリズム)ですよね。これにはなんの論理もありません。ですが、計算結果は合っています。これが、ミンコフスキー時空です。

20210706AUs005(大好きな露草も咲いています)

 問題は、何故これが相対論で使われたかです。

 かつてギリシャでは天動説が信じられ、星の運行を説明するために円錐幾何が用いられました。円錐幾何は、天動説での星の動きも、地動説のそれも説明できる「相対」的な算法だからです。一般相対性理論によれば、地球が動いているのか、天球が動いているのかは、相対的なもので区別はつかない筈です。

 だから、天動説の算法と相対論の算法は同じなのです。勿論!両者には論理性はありません。もう一つ付け加えれば、円錐幾何=二次曲線は二回微分すれば定数になります。2階微分は、とても扱いやすい算法になります。技術としてとても汎用性の高い便利な技法であることも確かです。

 因みに、真空中の光速は一定です。それは、一気圧の空気中の音速が一定なのと全く同じです。光も媒質によって速度が変わります。真空という一定の(ゼロ点エネルギーに溢れた)媒質中では速度が一定なのは当然です。物質に起因する波は物質でできた媒質中でしか伝わりませんが、エネルギーに起因する波はエネルギーの媒質(場)を伝わることができます。「光速不変」は「原理」ではなく、単なる「性質」に過ぎません。

 残念ながら、以上はなんの生産性も無い議論です。相対性理論を否定しただけで、何も新しい知見は出せていないからです。ただ個人としては、長年の疑問であった、ギリシャ円錐幾何と相対性理論の類似性に、それなりに納得のいく説明ができたかも知れないというだけです。