マーケッターが直接の客先でない店舗を(つまりバックヤードに入らないで)を評価する方法には2通りあります。

1)店頭観察
 専門家として、予め設定した「視点」と「基準」を以て評価を行う
 視点も基準もなく店舗を見に行く「見物」は何の役にも立ちません
2)店舗体験
 生活者として特定の目的の買物を体験し、その洞察によって店舗を評価する

 今回は、「店舗体験」をしました。というのも、店舗評価をするのは5年ぶりぐらい。感が鈍っているのは否めません。ですからここは、日常の主夫としての深めた感覚を活かして、「店舗体験」をするのが妥当と考えたからです。

 設定した買物の目的は、「女房との楽しい夕食」のための「パパご飯」の材料です。現在の私が最も盛り上がる買い物がコレ。テンションマックスで、アンテナビンビンだぜい!

 対象店舗は、五反野(東京都)のサミットストア。最近リニューアルした注目の店舗だそうなので、この店にしました。

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 五反野の駅のホームからも見える、駅近の店です。

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 駅前にはマクドナルド。フツ〜の都市郊外駅。行き交う人の年代も幅広く、都心に30分という立地にしては、下町っぽい雰囲気も。

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 サミットらし中型の店舗。2階は日常衣料とファミリーレストラン、3階には医療モール(クリニックと薬局)。生活の実用性を重視した構成です。

 雑誌記事によると店舗を入ったところのデジタルサイネージが売りだというが … 。誰が見るの/誰が見てるの?

 店内は、サミット!だった。生鮮食品の鮮度と品質、そして価格。それが「日常の豊かさ」をちゃんと支えている。サミットは変わっていませんでした。嬉しい!!!

 女房とのちょっと嬉しい夕食。そんな食材がきっと見つかる、という期待感を以て店内を歩く。主導線は(標準設計どおりに)広く、什器は低く見通しが効き、副動線が短いので買い回りし易い。日常の買い物の楽しさがあります。自宅の近所のスーパーの水準が低いだけに、こういう店を見ると嬉しくなっちゃう。

 残念だったのは、生鮮品の品揃えや陳列は満足水準なのに(飛び抜けて良いわけではないが)、グロッサリーの品揃えが浅く、かつゾーニングに疑問点があります。加工食品では、大型チェーンに負けるという競争位置であれば、これもし方ない面もある?そして、(どこでもそうだが)お酒のコーナーに注力するのは理解はできるが、酒コーナーの動線上の位置づけが「滑らかでない」 ← これは、どのスーパーでも同じ。

 でも、見つけられなかったものを店員さんに訊くと、品出しの手を止めて、丁寧に案内してくれました。良かった!マニュアル通りの笑顔の対応が見られて。

 最後は、ずら〜と並んだセルフレジ。セルフでレジ待ちなんて洒落にならないものね。バーコードの読み取りもスムーズで、現金投入口も分かり易い。どこかのセルフレジとは大違いでした。但し、買ったものを詰め込むスペースがちょっと狭いのが気になりました。私は結構もがいてしまいました。

 という訳で、私的にはサミット五反野店は及第点以上、大学の採点基準で言えば「良」と「秀」の間ぐらい。我家の近くに欲しいな〜〜〜。

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 お腹が空いたので、折角だからここの2階で食べることに。ガストのランチを食べました。勿論、どうってことなくガストのランチです。買い物のついでの一人で食べるのなら「こんなもの」でしょう。充分に合理的です。

 「ハイテク・ハイタッチ」を標榜する店舗ということだったので、「サミットらしさ」が消えたのかと不安に思ったが、サミットは、何十年経っても「あのサミットだった!」。それが何より嬉しい店舗体験でした。