何年ぶりかで、女房と上野(東京都)の科学博物館へ行きました。今回のテーマは、企画展の「木組み」と、人類が足を踏み入れる前の日本列島の歴史です。

20211028X5s002科博
 「木組み」は、実質は竹中工務店の展示です。私の理解では、竹中工務店は、ドーム球場のい建築を独占しているように、「骨組み」の設計の高い技術力を持った会社です。今回の展示を見てその感を強くしました。

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 山口県岩国市にある金帯橋。36mの木によるアーチの部分模型です。女房がとても興味深く見ています。やっぱり、優れた土木技術者として名を残した父を持つ娘ですから、建築関係の技術には興味があるのでしょう。

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 科博は、建物そのものが重要文化財。ステンドグラスが見事です。

20211028X5s031フタバスズキリュウ 20211028X5s015
 フタバスズキリュウ(首長竜)。とても珍しい良好な化石だそうです。この首長竜は、ドラえもんの「のび太の恐竜」で取り上げられたことでも有名ですね。

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 日本最古の化石は、オルドビス記のコノドントのもの。小さな歯の化石です。

20211028X5s020ウタツサウルス
 ウタツサウルス(世界最古級の魚竜)。中生代になると、陸生爬虫類のなかから海に進出する海生爬虫類が登場します。

 新生代の中頃、アジア大陸東の地殻が割れて開き、大陸と日本列島の間に広大な凹地が形成され、海が侵入して日本列島が誕生します。日本海形成は、激しい火山活動を伴って進行しました。

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 1500万年前、現在の姿を現した日本列島では、北海道南部まで亜熱帯。日本海の海岸にはマンゴローブの沼地が広がっていました。

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 第四紀更新世(氷河時代)。氷期と間氷期が繰り返され、氷期には大陸と地続きになりマンモスなどの大型動物が日本列島にやってきました。写真は大型の鹿です。

20211028X5s034日本列島の地質
 日本列島を形成するプレート。それによって形成された日本列島の地質に簡潔な展示です。見事な展示ですね。

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 鹿の体も、寒い地方では大きく、暖かい地方では小さくなります。体の大きさに対する体表面積を小さくして熱効率を高めた結果と考えられます。

 女房の研究テーマの一つは「鹿」。「しし」は地域のよって猪や熊を指し、害獣を総称した呼び名と考えられます。「鹿踊」は、その害獣を供養し、その森を畏怖する心が表現されています。

 女房の感想。科博の剥製の顔、特に目は可愛い。東大博物館の剥製の顔は怖い。機関の性格の違いでしょう。

20211028X5s044大木式土器
 大木式土器(新潟県-道尻手遺跡/縄文中期)。火焔土器の仲間?私的には、火炎土器よりは好きかな。

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 フーコーの振子。振子が取り付けられて復活してました。嬉しいな〜。これも制限の解除の一環なのでしょう。嬉しい!

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 久しぶりに科博に来たら見なきゃいけないのは、やっぱりチラノサウルス。女房と眺めちゃいました。

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 原生動物は、単細胞の生物。核膜を持ち、DNAは線状で、細胞内小器官を持つ真核生物。一つの祖先に由来するグループではなく、黄色生物・植物・動物以外の真核生物の全てを含みます。単細胞生物の場合は、所謂「進化論」が通用しない、DNAが混ざり合うような変異を行うので、祖先関係も明確にはなりません。(写真は展示室の様子です)

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 歩き回ってお腹が空いたので、館内のレストランで昼食。上野だから、やっぱり精養軒でした。私が食べたのは、すき焼きプレート。値段のわりに美味しくない?ことはなく、値段相応に食べられた。良かった〜!