先日の講義前後に行っている試験課題についての個別相談は3人。90分の講義よりも、1回(1人)の個別相談の方が疲れる。試験課題は「私がやりたい事業や扱うだろう商品の構成模型を示し、その実現によるQOLを推定せよ」。去年は、「ゲーセンを経営したい」や「自分がボーカルをやっているロックバンドがメジャーデビューできるようなコンサートをどう作るか」なんて「子供っぽい」ものがあった。そういう課題にも、真っ向から対応し、実現に向けての筋道と仕組み作るための枠組みや視点を提供する。どんなものにも真剣に取り組む。ギューッと圧力かかる。苦しい時もある。だけど/だからこそ楽しい!そんなのを、一日に三人もやると、疲労困憊になっちゃう!

 今猿(コンサルタント)という人種は、大勢の前で講演をしたりする=上から目線で話を垂れ流すのは得意だし、大好きです。逆に彼らが不得意で嫌いなのは、事前に誰のどんな課題かの事前情報無し=下調べ(付け焼刃)できない個別具体の相談。理由は簡単。上っ面の知識しかない=知恵のない今猿であるという事実が白日の下に晒されるからです。経験に基づく確かな知恵を蓄積している筈のない今猿に「出たとこ勝負」の個別相談は受けられません。

 だから、私は事前準備無しの個別相談が大好きです。真剣勝負の緊張感。そこらの今猿では手も足も出ないような、奇想天外な課題を投げかけた相手にも、現実性のある視野を提供し、一緒に考え、解法に導いていく。この真剣勝負の緊張感。堪りません!

 学生相手だからこそ、現実味の薄い=解法の方向性が見つけにくい難題が結構あるんです。それが楽しい。私にしかその解法を考えられないかもしれないという自信と誇りに満ち溢れちゃうんです ← 傲慢だ!?って思いたければどうぞ! これは間違いなく「快感」なんですから。

 学生の事業計画でよくあるのが「有りそうだけれど、無い」事業。誰にでも考えつくのだけれど、実際には事業化されていない。そういうものには、とても解決が難しい「落とし穴」があるんです。

 「落とし穴」を識別し、それを埋める解法を探索するのが、滅茶苦茶に楽しい! 今まで誰も解決できなかった難題を突破する快感を疑似体験できます!こういうのを繰り返すと、事業設計者としての腕が上がるんです。そういう機会を学生たちは与えてくれます。ありがとうございます。これからも奇問難問を期待していま〜す。