講義前。キャンパスがある丘の下を流れる高麗川を散歩しながら、講義の流れを頭の中で整理します。
講義は散々。あれも話さないと、これも大事 … と詰め込むと、結局とりとめのないとっちらかった話になってしまう。わかっている『つもり』が、10年以上経っても、またやってしまう。特に私が得意とし、また最大の関心事である、量子コンピュータの話になると、話はあっちへ行ったりこっちへ飛んだりでもうグチャグチャ。最先端の研究者でも七転八倒している未解決の分野の話など、しちゃいけないよね。大学といっても学部ってのは、既に確立した定説(と一般に認められている理論)を解説する場なのにね。学生の皆さん御免なさい! でも、いつかきっと私の話が役に立つ時が来ると信じてはいるのだけれど … 。