今回の奈良では、物凄いものに出会いました。興奮して声が上ずり、目は血走り、腰は定まらず勝手に動き、喉はカラカラになりました。こんな偶然の出来事ってあるんですね〜〜〜。

20230319Ps140御霊神社
 御霊神社。奈良時代には元興寺の寺域だったとか。祟神を祀るお社です。

20230319Ps146 20230319Ps142足止めの狛犬
 足止めの狛犬。足止め祈願は、家出人や悪所通いの足が止まりますように、子供が神隠しにあわないようにと狛犬の足に紐を結びます。江戸時代から伝わる祈願だとか。

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 御霊神社の祭神は祟神です。公式HPから引用します。奈良は祟神が山盛りです。

 宝亀元年(七七〇年)白壁王が即位され光仁天皇となられると同時に井上内親王は皇后になられ翌年には御子他戸親王も皇太子となられました。しかし宝亀三年(七七二年)天皇を呪詛したと疑いをかけられ皇后位を剥奪され、他戸親王も皇太子を廃され、大和国宇智郡(五條市)に幽閉されたのち宝亀六年(七七五年)四月二十七日、母子ともに薨去されました。
 奈良時代の混乱と政権争いの中で、光仁天皇の第一皇子で渡来氏族の高野新笠を母とする山部親王(後の桓武天皇)を擁立する藤原百川の策謀によるものと伝えられています。

20230319Ps166若宮社
 若宮社。祭神は菅原道真。道真も祟神の代表ですが、ここでは諸道芸能の守護神となっています。

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 足止めの狛犬の説明を熱心に読むカップル。「一生君に足どめだよ」なんて口説いているのでしょうか ?(^▽^)? ← お幸せに !(^O^)!

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 次に行ったのは福智院。小さなお寺で、普通なら見向きもしないんでしょうが … 今回のコンセプトが「一度も入ったことがない寺社へ」ですからね。元は興福寺大乗院の地蔵堂だったとかで、地蔵菩薩(地蔵大仏)が有名らしいし … 行ってみると「秘仏 十一面観音 ご開帳」とか。

20230319Ps194福智院
 ではということで、鹿よけのロープを外して中へ。すると、ぎゃ〜〜〜〜。なんと、その十一面観音の前に、無造作に置かれていたのはガネーシャ(聖天)です。

 ガネーシャは、秘仏といっても、そんじょそこらの秘仏じゃなくて、門外不出なのが通常。上野の聖天島のガネーシャは「誰も見たことがない」とか言われます。そ、それが、堂々と置かれているのです。しかもお寺に、恥ずかしげもなく!!!!!!

 ガネーシャは抱き合った男女の象。男女の結合部も表現されている。震える手で、像を持ち、ひっくり返して結合部を確認しようとしたが … できなかった!!!

 このガネーシャがフツーじゃないのは、男女とも正面を向いていること。抱き合ったまま「あら見てるの?」って感じで、こっちを見てる。なんとも珍しいというか … 。

 お寺の方に聞くと、新しいご住職が「構わない」って公開しているんだそうな。凄いというか、生臭なのか、何なのかは定かではないが、研究者も訪れて見ていくそうだ ← 当たり前だ!!!

 撮影は禁止なので、図録とかは無いかと聞くと「無い」とこのと ← ある訳無いよね。とにかく、コーフンしてしまって、ガネーシャを見つめること30分。この目に焼き付けました。

 そうそう、お地蔵さんも十一面観音もなかなか良い仏像でしたよ。ガネーシャ抱かれているお相手は、十一面観音の化身と言われています。十一面観音に、自らの悦ぶ姿をお見せして、お慰めしようという魂胆なんでしょうネ (^^♪

20230319Ps211興福寺 20230319Ps214
 興福寺の鹿さんを横目に奈良博へ。いつものように、鹿せんべい屋さんの周りには鹿が群がってます。

20230319Ps216奈良博.JPG
 奈良博は、お水取りが終わったばかり。お水取りの特別陳列をしてました。

20230319Ps219籠松明.JPG
 お水取りで使われる籠松明。こんな大きなものを振り回すんだから、体力いるな〜と感心しきり。

 「お水取り」は、発祥の地では失われてしまった、ゾロアスター教の火の祭りなど、中近東〜中央アジアの様々な宗教祭祀が混在していると言われています。日本列島は「文化のどん詰り」これ以上どこにも行けないので、全てが残る「辺境文化」の地です。世界の様々な文化がそれとは知れず「生きたまま」「冷凍保存」されているのです。

 奈良博は基本「撮影禁止」。東博とは大違いです。それにしても、流石に奈良です。凄い仏像が無造作に置いてある。そんな印象です。

20230319Ps224 20230319Ps222金剛力士
 金剛力士立像(金峯山寺/南北朝時代/康成作)。これだけは写真OKでした。保存修理が終わり公開されてました。

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 女房が、夕暮れの二月堂が観たいというので、東大寺へ。

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 日没後の二月堂。人混みを避けて、早朝と夕方しか訪れない二月堂。暗くなる直前の重厚な時間を楽しみました。

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 コロナ前は365日24時間開いていた売店も閉まっていました。担当のお坊さんと話すのが楽しみだったのに … 。

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 宿へ帰る前に奈良駅前まで出て、釜飯茶漬けの店で食事。奈良は駅周辺しか店がなく、しかも、夜8時には閉店してしまう。夜は××するしか楽しみが無いんです。

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 という訳だかなんだか知りませんが … 夜は大きな声を出さずに「秘かに密かに」やってネ!って注意書きがホテルの部屋に貼ってありました!