中学生の数学を教えていて気づいたこと。
子供たちは、答えがでればいいという姿勢。式も書かず暗算で「パッと」答えを出してしまう。それが正しいかどうかも確認しようがないので、何も考えずに、そのまんま。こちらが、アレ?って顔をすると、別の答えをパッと … 。つまり考えるという習慣が無いんです。
そして、公式を覚えていても、その公式の論理を理解しようとしません。これでは、数学を理解したことにはならず、学校以外の場では数学は無用の長物になります。「数学が役に立たない」のは「役に立つように理解していない」からなんです。
それともう一つ。数学でも文章問題には、問題の文章を理解してそれを数式に展開する必要があります。数学以前に、問題の文章をきちんと理解しないと、適切な数式を書く事ができません。つまり、国語力がないとで出鱈目な式を思い浮かべ、考えずに答えだけを出します。本を読んだりして、文章を味わう/理解するという習慣が無いからでしょうか。こうなると、教える側も「お手上げ」状態に追い込まれることも。
とにかく、子供たちは、答えをパッと出そうとします。問題をシッカリ理解し、キチンと筋道だてて考えるのが苦手です。スマホをイジっていれば、その時その場で答えが出た/出たように勘違いします。「パッと解る」能力もとても大切なんですが、それ以前に深く長く考え抜く力が必要です。「パッと解る」のはコンピュータにはできない能力。だからこそ、論理的に思考する訓練ができていないと、「パッ」が気分/デタラメに終わってしまいます。機械以下の人間になってしまうのです。
どうしたらいいんだろう。私が解決できる問題ではないけれど … 考え込んでしまいます。
団地丘陵にも日本水仙が咲いています。季節が巡れば花は咲く。でも人間はそれだけでは花咲かない存在なのです。