「仕事で恥をかかないビジネスマナー」 岩田宣子 2016年 日経文庫

 礼儀知らずの人間なので、ごくまれにこういう本を読んだりします。著者は「重要なのは「思いやりです」などと言いながら、結局は形式の「お作法」に終始しています。「生き方」を問う西洋の「マナー」とは違います。それはそれでよいのです。作法不案内の私が読むんですから(*_*)。 以下はこの本の要約と引用です。


■ 最低限おさえておきたい「社会人の常識」

 一般の株式会社の場合、取締役と代表取締役などが法律で定められている役員です。社長や課長などは、各社が決めた「役割の呼称」です。

■ できる社員が実践する「勤務中のマナー」

 仕事の指示を受けたら、メモを取り、指示を復唱。疑問点はその場で訊ねます。

 報告はコミュニケーションの基本。結論から伝えます。

 *上記2点は基本だけれど…ついウッカリしがちなんですよね。

 失敗した時は、時間があいてしまうと、隠蔽したように受け取られます。すぐに謝罪します。

 メールを送付した日と、相手がそれを読む日が異なる場合もあります。具体の日時を入れるようにしましょう。

 ビジネスシーンでは「トイレ」ではなく「お手洗い」と言います。

■ 失礼のない訪問と応対のルール

 脱いだコートは裏返しにしてたたみ、片手で持ちます。

 会議で発言するときは「宜しいですか」と確認します。目上の方の発言に「なるほど」と頷くのは失礼。「おっしゃる通りです」と言いましょう。

 訪問を終えた時、「本日はお時間を頂き、ありがとうございました」と、立って一礼しましょう。

 来客の誘導は、斜め前を歩きます。角を曲がるときは「どうぞこちらです」と、手のひらで示します。

 来客を社内の人に紹介する場合は、他社の人に向かって自社の人を紹介します。

 会議の終了時間になっても、決定に至らない議題があれば、今後の進め方を決定してから散開します。

 原則として、訪問した側が退去を切り出します。打ち合わせの最後は、かならず決定事項を「まとめ」ます。持ち越す案件については、今後どうするかを決めます。

■ ストレスなく好感度を上げるつきあい術

 会食の箸の上げ下ろし。右手で持ち上げ、左手を下から添えて右手で持ちます。

 箸を器の上に渡して置くのはNG。蓋は、右にあったら右横へ、左にあったら左横に置きます。大皿の料理を取るときの取り皿として使っても構いません。食べ終わった後は、表向きに蓋をします。

 食事中はナイフは刃を内側に、フォークは伏せてハの字に置きます。食べ終わったら二の字に置きます(フォークは伏せない)。

 乾杯するとき、グラスを合わせるのは本来はNG。持ち上げるだけで十分です。

 西洋のコース料理では、持ち手のついたスープカップ以外は、持ち上げません。

 退席するとき、ナプキンを丁寧にたたむのは「料理が気に入らなかった」のサインです。軽くたたみましょう。

 中華の回転卓は時計回り。食事中は箸は縦に置きます。お皿などは持ち上げません。お茶のポットが空になったら、蓋をずらしておけば、差し湯をしてもらえます。

 パーティは交流の場。食事はそこそこに、挨拶と名刺交換をしましょう。一人になっている人に声をかけます。会話が途切れたら「今後ともよろしくお願いいたします」と切り上げます。