先日、ボランティアをしている小学校で飲み会がありました。小学校の先生って、どんな生態?と思たのですが ・・・ フツーの人たちでした。子供たちのために、懸命に努めていきたい・・・その思いを強くしました。 という訳で (^^)/ 読書です。

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「時間はどこから来て、なぜ流れるのか」
吉田信夫 2020年 ブルーバックス

 どうしても気になったので再々読です。 以下は、この本の内容をギュッとまとめました。


■ はじめに 〜 時の流れとは

 ニュートンは、空間や時間を、運動の記述に必要な形式=前提として「わかったこと」にするしかなかった。

 物理現象から切り離された空間を想定する必要はなく、物理現象の担い手=場を空間と同一視してもかまわない。

■ 時間はどこにあるのか

 日本標準時は、協定世界時を9時間進めたもの[UTC+9]になる。

 「時間とは、その場所にある時計で測られるもの」「空間は、物差しで測られるもの」アインシュタイン。

■ 過去・現在・未来の区分は確実か

 原子は高速で運動しているが、進行方向逆向きにレーザー光を照射して減速させ、「檻」に閉じ込めることができる[イオントラップ]。

 原子の運動速度が大きいほど、振動数が減少する。動く時計は遅れる。

 相対性原理は、絶対の静止が存在せず、運動する物体同士の相対の関係だけが意味を持つと主張する。静止と運動の区別は存在しない。

 相対性原理を前提とすれば、時間[時の経過]は無い。

■ 浦島効果とは何か

 物理現象を記述する枠組みとして、ある人の座標系から別の人の座標系に移ることは、時間軸を回転させること。ミンコフスキーの幾何学では、回転とは、「一つの不動点があり、かつ、すべての部分で2点間の長さが変わらない」ような変換。この回転の結果、時間と空間は混じり合う。時間は空間と同じような拡がりである。座標を回転しても時空間の幾何学構造は変化しない。

 時空の対称性を物理法則までに拡張した世界には「ローレンる変換がある」。

 ゲージ対称性がなぜ存在するのか?その理由はよくわからない。

 相対性理論の原理となるのはローレンツ対称性。光速不変性は必要ない。

■ 時間はなぜ向きを持つか

 日常生活の範囲では、物理現象は不可逆変化である。

 ルートヴィッヒ・ボルツマンのエントロピー。多くの物がエネルギーをランダムにやりとりするとき、エネルギーの分布が偏った状態から、確率的に実現されやすい状態へと自ずと移っていく。不可逆変化とは、偶然に生じる確率が低いエネルギー分布の状態から、確率的に実現されやすい状態へと移行する過程である。

 高温領域から低温領域へと一気に熱が流れ込むとき、その流れに伴う付随現象として、熱の逆流が起きる可能性が起きる可能性がある。イリヤ・ブリゴジン。

 現在の宇宙は、絶対零度にちかい広大な宇宙の所々に、表面温度が数千度以上の熱い恒星が点在する。大きな温度差が、光の放射という激しい熱の流れを生み出す。

 化学反応は、分子のエネルギーが減少する方向に進む。

 熱の流入に応じて化学反応が進行するためには、分子が液体の中を動き回れなければならない。多様なエネルギー状態の化合物を作れるだけの元素が揃っていなければならない。基本となるのは炭素骨格に水素原子が結合する炭化水素。

 膜構造が覆われた領域があると、特定の化学物質をその中に保持することができる。膜構造が形成されるのは、液体の分子に電荷分布の偏りが存在する場合である[水:H2O]。

 こうして、地球は、太陽光線を浴びる表面でエントロピーの減少を実現し、生命に溢れた惑星になった。

■ 未来は決定されているのか

 作用の値が小さい軌道が、ニュートンの運動方程式の解になる[最小作用の原理]。

 位置と速度の不確定性は、物体が波であることの帰結である。

 実際に伝わる波は、あらゆる素元波を干渉させた結果として表される[ホイヘンスの原理]。ティアーン・ホイヘンス。

 実際に伝わる波は、最短距離を辿る。光は最短距離を辿る、というファルマーの原理に対応している。量子論の波でホイヘンスの原理における経路長に相当するのが、作用である

 量子論では、自立した物体という概念がなく、波の干渉を経て具体の現象が形成される。

 ある段階で脱干渉[デコヒーレンス]が起きると、その後の過程は干渉し合わない。脱干渉が見られる局面では、特定の世界線だけが「実現された歴史」として選ばれる。

 問題は「衝突すると干渉しなくなる」のではなく、「衝突するたびに干渉の影響が小さくなる」としか言えない点である。

 脱干渉に基づく解釈は、数式をもとに定式化できず、多くの物理学者の賛同を得られていない。

■ タイムパラドクスは起きるか

 量子テレポーテーション。物体そのものは予め運んでおく必要がある。離れた地点に瞬間に移動するわけではない。

 もともと、過去から未来に向かう時間の流れは存在しない。

■ 時間はなぜ流れるように感じられるのか

 時間の流れは、人間の意識に由来する。

 実験心理学は、脳は時間の順序を入れ替え、因果関係を作り出し、理解しやすい筋書きを描くことを明らかにした。

 バッターがボールを打つ場合。網膜に光像が入射してからバットを振り出すまでに、0.4秒掛かる。ボールが手を離れてからベース上を通過するまでは0.5秒。バッターは、投球前から予想を始める。投手の腕の振りや球の角度を見るだけで、ホームベース上ぬ到達したときの球速やコースを予測する。予測される球を打ち返すのに必要な筋肉の収縮が計算され、指令が出される。

 事前予想に基づいて予めスイングのし方を計画し、その上で、投球フォームや投げられた球の角度から球種などを予測して、筋肉の出力を再調整する。未来予測をもとにした[フィードフォワード]である。

 行動を起こすための意思決定は意識下でなされる。動作の1秒前から運動指令を出す運動野に電位変化が現れる[運動準備電位]。意思決定は意識下で行われ、行動しようと自覚した時点では、すでに脳内で行動の準備が進められている。

 脳は、体験を時間の流れに沿って生起するという「時間感覚」を捏造する。

 場の量子論における共鳴の例は、素粒子。場の振動が特定の共鳴状態となったもの。ベンゼン分子は、正六角形になるように、原子核と電子の波が定在波を形作った結果。