「Webコミュニケーションシナリオ」 濱川智 2007年 日経BP社
Webデザイナーが書いたWeb作法の本。マーケッターではないので、その部分では頓珍漢なところもあるけれど … Webデザインについては当り前のことを書いている。参考になる部分もあったので … 有難う御座いました。 以下はこの本の要約と引用です。
《2. インサイトという共感スイッチを探せ》
Webサイトにおけるデザインとは、お客様との唯一の接点。
ニーズを明らかにすることと、そのニーズの背景にあるインサイトを発見することは別の仕事なのです。
5人のユーザーで、ユーザーテスティングを行えばWebサイトが抱えている課題の、85%が発見できる。
《3. ペルソナというプロジェクトの主人公》
ペルソナは、ビジュアルベーシックの開発者アラン・クーパーによって紹介されました。
メンバー全員が、「一人のお客様を満足させる」ことを第一義とします。ペルソナによって、メンバー全員が、同じ方向に向かうことができます。
お客様の典型像=ペルソナは、コミュニケーション可能な一人の人格として作られます。ペルソナは、ファクトに基づいて作られた、一番大切なお客様です。お客様はこれを必要としている、お客様はそれを望んでいない、と言い切ることができる根拠となり、ペルソナによって、焦点が絞られた仮説を作ることができます。
《4. 絆を作るサービスが生まれる瞬間》
ファクトデータから作られたペルソナは、一番大切なお客様のデータソースを人間化した存在です。3名のペルソナが必要な場合もあります。
チューニングは、現実との乖離を無くす作業です。同じセグメントの人たちにとって違和感のある存在かどうかを確認します。
ペルソナに価値を提供し、満足を得る。ペルソナはどうして欲しいのか、という明確な方向がプロジェクトの推進力になります。
「ペルソナと一緒に生活する」「理解しあう時間を用意する」「この時間をペルソナはどう過ごしているのだろう?と想像する」。単なる空想ではなく、ペルソナのプロファイルから導かれる仮説を考えます。ペルソナと生活することは、ペルソナとコミュニケーションすることに他なりません。ペルソナが複数いる場合には、共通する心理を発見します。
インサイトに成功しても、プロポジション(お客様に提示する提案)に失敗することがあります。異なるテーマやタイトルを持つ雑誌を提示し、その雑誌を購読したいかを調べるのは、プロポジションの評価方法の一つです。
《5. 最強のコミュニケーションシナリオ》
・情報の信頼性
丁寧な説明がされていれば納得する
音声で「声」を伝えるありのままの「姿」を映像で伝える
人間を理解する絶対の方法はありません。できるだけ合理的に人間を理解して、お客様の価値を提供することに努めます。