国譲りの神話(伝説)によると、大国主は目に見えない神々の世界=「幽」を、天皇は目に見える政治の世界=「顕」を司るとしました。大和王朝に顕(現)世を譲る代わりに、大国主は出雲で幽世を司ります。巨大な神殿や、祭祀に使われた青銅器は、出雲が幽世の地であったことを物語ります。荒神谷から銅剣358本、加茂岩倉から銅鐸39個。出雲大社からは、鎌倉時代の社殿を支えた、巨木を3本束ねた直径3mの「心御柱」「宇豆柱」「側柱」が出土。48mの社殿は伝説ではなく、歴史の事実だと証明されました。そして、出雲の地は、「もののけ姫」の舞台ともなった「たたら場」として、大和の技術を先導したのです。

みみずく土偶。鳥のみみずくに似ていることから名付けられました。頭部は結った髪あるいは堅櫛。丸い耳は耳飾りを表現していると考えられています。もうじき、ここでは見られなくなるので、しっかり目に焼き付けました。

埴輪 馬(埼玉県-日向島)。6世紀の馬の普及と共に、馬型の埴輪が作られました。6個の鈴の鏡板を伴う轡をつけ、胸には四つの馬鐸を下げ、尻には三方向に三鈴杏葉をつけています。古墳時代の飾り馬の様子を知ることができます。
室生寺の十一面観音(写真は撮れません)。本館の1階は13室以降は改修工事のため閉鎖されています。がっかりではありますが、この十一面が見られるだけで、本館に通う価値は十二分にあります。