東博に行きました。「描かれた神たちの姿」で取り上げられた春日大社の神を描く掛軸(曼荼羅)の細部の写真を撮って欲しいというリクエストにお応えするためです。

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 春日鹿曼荼羅図。武甕槌命は常陸国鹿島から鹿に乗って春日の地にやってきます。鹿の背には鞍を置き、藤原氏の象徴である藤の枝が立っています。上の円相には、春日の神々の姿が仏の姿で表されています。

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 こちらも、春日鹿曼荼羅図。神の姿は、鞍に固定された榊にある金色の円相で象徴されます。鹿の足には瑞雲があります。鞍の装飾も見どころです。春日の神域を俯瞰してとらえた本図は、やまと絵の山水表現が取り入れられています。

20241214Ps410熊野曼荼羅図
 熊野曼荼羅図(室町時代)。熊野三山に祀られる熊野十二所権現を垂迹神の姿で描いた礼拝画です。

20241214Ps413黒楽茶碗
 特集「茶の美術」で展示されていた、黒楽茶碗 銘:尼寺(長次郎/安土桃山時代)。楽茶碗は京都の長次郎によって創始されたました。轆轤を使わない手捏ねでへらで削って成形します。

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 毎年のことですが、東博の庭の紅葉は綺麗ですよ。

20241214Ps433遮光器土偶 20241214Ps438
 遮光器土偶(宮城県-恵比須田/縄文後期)。イヌイットの遮光器に似ているところから遮光器土偶と呼ばれます。様式化の進んだ土偶です。

20241214Ps440大刀を持つ男子
 大刀を持つ男子(茨城県-高台2号墳/古墳時代)。この顔の情けなさが好き!

20241214Ps443笑う男子
 笑う男子(群馬県-赤堀村/古墳時代)。笑う埴輪は、埴輪の王様です ← ホームラン王はないの ?(^^)?

20241214Ps445両手を挙げる女子
 両手を挙げる女子(群馬県-伊勢ノ台/古墳時代)。美女です。今年教えている女子学生の一人に似ています。ドキドキしちゃうんですよね (-"-)

 もう一つの目的は、大講堂で行われた講演会「大谷探検隊が収集した西域の美術」。敦煌莫高窟で入手した「菩薩立像」と、カラホーシャ古墳から発見された「樹下人物図」と、クチャのストゥーパ後から出土した「舎利容器」の3点についての話が聞けました。女房だったらもっと興味津々だったのでしょうが … でも私も興味深く聞けました。ありがとうございました。