ご存じのように「気象の専門家」は、「気象学や気象予想の専門家」であってはならない時代になっています。気象予報は、スーパーコンピューターが行います。人間以上に精度の高い予報が可能です。では人間は、何をやるのか？ 気象の結果として発生する災害を防ぐ/減じるために、警報を出すか出さないか、出すとすればどのような警報をどのように出すか、の判断材料を作成する、あるいは、提言する/決断するのが仕事です。
「防疫」も同様です。感染の動態を予想し、地域の人口構成や産業構造などを勘案して、社会厚生の最大化の判断材料を作成し、(政治)決断を支援するのが、「防疫の専門家」の役割です。
「命は地球よりも重い」なんて腐ったことを言う人殺し＝ローマ法王なんぞとは、桁の違う重い責任に耐えなければならない仕事です。人間は必ず死ぬ。そのことを前提に、人の死をも視野に入れた判断です。テレビを見ながら、彼らを非難するというお気楽な娯楽を楽しんでいる愚衆には想像もつかない重圧を受けるのです。
残念ながら、日本国には防疫の専門家は一人もいません。北海道大学の西浦教授は懸命に努めてはおられます（頭が下がります）が、理論疫学の専門家であって防疫の専門家ではありません。日本国では、様々な専門家が一同に会して、懸命な議論の末での判断材料の作成であって欲しいのですが・・・。専門家会議のメンバーが変わって、「政治的になりつつ」あるような気配もします。困ったものですね。腐った政治家の顔色を伺う腐りきった学者ども。地獄があるのなら是非！ご案内したいものです。
それにつけても気になるのが、日本国民のコロナ感染者に対す差別と偏見。
日本国には、未だに個人主義が根付いていません。個の確立は、他者への尊重を伴います。日本人の「感染者の自己責任論」は。確立した個の責任を問うものではありません。他者への尊重が欠如しているが故の、謂なき「蔑み」になってしまっています。かと言って、日本国民はもはや集団主義による助け合いが必ずしも行き届いているという訳でもありません。
始末に負えない国＝日本国は、この空前のコロナ禍を欧米流にも、東南亜細亜流にも乗り切れず、「壊れた国」になるだけ？ なんとかしなくては！
