女房が所沢(埼玉県)に新しくできた複合商業施設・エミテラスに行ってみたいというので、映画を観に行きました。

観た映画は「ラストマイル」。物流業界の動乱に少なからず関わってきた私としては冷静に観られる映画ではありませんでした。爆弾事件以外は現実であり過ぎです。アマゾンに対するヤマト・佐川・日通3社の申し入れは「大事件」でした。通販物流の構築に深くかかわってきた私は、アマゾンの横暴に抗した一人。それでも正常化には程遠く…。
アマゾンは上から下まで(物流の現場まで)、「お客様のために」も嘘偽りのない真実、「金儲けのためなら何人死のうと構わない」も厳然たる事実。現場の本当の「矛盾」「苦悩」は、多くの鬱病患者と、自殺者さえも出した。学者や今猿の綺麗ごとは通用しません。
エンドロールの最後の「独り悩まないで…」は、身につまされました。本当に苦しんでいる現場の皆さんには、誰かに相談してほしい、と心の底からお願い致します。
現代社会が抱える社会の不平等、労働環境の厳しさ、過剰な消費、などを浮き彫りにしながら、エンタメ要素も忘れない。この監督の作品は要チェックです。
もう一つ、どうでもいいことかもしれないのですが、ロケ地が気になりました。調べたら、巨大物流倉庫に見立てた大がかりな撮影はGメッセ群馬。そして、トラスコ中山株式会社の物流センターのプラネット埼玉とプラネット北関東の2箇所も使用されたそうです。見に行きたいな〜などと思うのではありました。