「とれたての短歌です」 俵万智+浅井慎平 昭和62年 角川文庫

 俵さんの短歌。ちょっと読みたくなって手に取りました。以下は、印象に残ったものを書き留めたものです。


葉桜を見に行くならば雨上がり
私でなくてはいけない人と


約束の時間になってしまうのがもったいなくて時計をはずす


百円で一分話せぬ距離にいる
この青空が
見えないと言う


まっさきに気がついている
君からの手紙
いちばん最後にあける


心にはいくつもの部屋
好きだから言えないことと
言わないことと