生禿日記 : 花園神社

　コンサートを聴きに新宿へ。新宿に出る目的はもう一つ。最貧の境遇にあると思われる浮浪者(路上生活者)の現状を垣間見ることです。コロナヒステリー下で、貧困層が拡大し、浮浪者も増えているのではないか？どうなっているのかをこの目で少しだけでも確かめたいのです。

　西武新宿駅に着き、駅前で朝マック。２階から見ると新宿でも自転車置場が設定されている様子が分かります。

　若い頃、ファミコンソフトの開発会社、イマジニアをファミコンネットワークの構築を目指して仲間と立ち上げた、思い出の第一生命ビルです。若かったな～ ?(^O^)?

　目的地の一つ新宿中央公園。ここはダンボールハウスの集落？があった場所ですが … 今はありません。撤去されたようです。住人は何処に行ったのでしょう？様々な支援を受けて通常の生活を取り戻しているなら良いのですが … 。太田道灌のように、我が身を恥じて、お役人や政治家も真っ当な人間になってくれると … ← そんな無茶なことを言ってもせんないことですが。

　その昔、内藤新宿の名の通り、この一帯、見渡す限り内藤家の土地だったんです。副都心建設にあたって内藤さんが土地を売り、その税金代わりに寄付したのがこの公園。内藤さんは、この中央公園に愛着を持ち、噴水などの設計にも自ら関わったと聞いています（ ← という話を内藤さんの知り合いから聞いたが、嘘かも知れない）。

　公園の隅にある十二社熊野神社。足元がつながっている珍しい狛犬さんがあります。私の好きな神社の一つです。

　神主さんが拝殿の中に。どうやらこの子の初参りのようです。健やかな成長をお祈りします！

　この神社にも「生きている化石」のメタセコイヤがあります。

　公園の遊び場。ウッドチップが敷き詰められて、子供たちが元気に遊んでいます。それは良いことなんだけれど … 浮浪者はどこへ追いやられたのだろう？

　「六桜社跡」。明治３５年からここで操業をしていたのが、現コニカミノルタの写真感光材製造工場だとか。かつて私のカメラはミノルタでした。８５ミリレンズで撮るポートレイトの美しさ。いいカメラでした。

　中学から大学まで早稲田。そして、イマジニアの設立以来、新宿には何度も縁があってこの公園には数知れぬほど訪れているのに、見逃しているものがあるんですね。

　公園の花壇。浮浪者を追払い「清潔」になった公園の花壇には綺麗な花が咲きます。

　どこかが清潔になったということは、汚いものがどこかに隠蔽されたことなのかも知れません。通常から逸脱したものを正常に戻す努力をせずに、社会から排除する、見えない場所に追いやる。そんな残酷なことをするのが人間なんですから。

　公園の高台にある東屋。かつて私はここで次の事業の構想を練っていました。

　ここにもかつてはダンボールハウスが立ち並んでいました。今は子供達が「安心して」遊べる場所になっています。フツーじゃないものを気味悪がる。そうやって差別と格差は広がり、固定化されてしまうのです。

　文化服装学園が１００周年。かつて私の姉も、社会人になってからここで学びニット製作者として多くの作品を高島屋さんで販売していたことがあります。多くのクリエーターを生み出した学舎です。

　新宿南口の陸橋の下。いました！浮浪者さん達です。雨を防げる場所にぎっしりと一列に並んで場所を確保しています。こういう場所があちらこちらにあるんでしょうか？コロナヒステリー下の貧困層の拡大は、日本国の貧弱なセーフティーネットから転げ落ちる人々をたくさん作っているに違いありません。ＮＰＯの人々が一生懸命に支えているとは聞いてはいますが … 。現役を引退したら、そういう活動のお手伝いができればと考えています。