「陶芸入門」 高 陶岳/杉田忠彰 1975年 保育社カラーブックス
「造形-施釉(せゆう)-焼成(しょうせい)-絵付という一連の工程で必要とされる技能を、一通り紹介し、作って楽しんで頂く」ことを目指した本です。この本を読んだ目的は、縄文土器の作り方を知りたかったからです。この本に目がいったのは、多分、大昔の彼女が陶芸家だったから?かもしれませんが。
読んでみると、この本には、土器の作り方も丁寧に解説されていました。作ってみたいかも。
○ 土を作る
直練りは、「生地の荒いものとなり手作り用」。篩通しは、「土を箱の中で細かく潰し、篩にかけます」。水濃しは、「篩通した泥水を放置しておくと沈殿して、上から水、細土、荒目土、砂の順になります。細土の水分を抜いて、布に包んで、板に挟んでプレスして、二三日放置しておくと成土になります」。
○ 手捻りによる成形
「器物一個分の土を手の中でもみます」「手ろくろの上に置き、指でつまんでゆきます」「伏せて底を作ります」「半日か一日、日陰に置く」「竹べらを使い削って形を整えます」「日陰で7〜10日間乾燥させます」
○ 平板からの成形 − より作り
「縄文土器などにみられる手作りの方法」で、「より土を積んでいく原始的な方法」。「(土を練って切っておいた)ひら板を短冊形に細長く切り、両手で丸い棒状に伸ばす」。「台と板の間で転がすと、長い同じ長さのよりが作れます」。
○ 登り窯
「松薪を燃料とします」。「長時間を要し、火の炊き方に熟練を要することなど不便が多く、最近ではあまり使われていません」。
○ 素焼
素焼きをすると「少し焼けて強くなります。この状態のものが、いわゆる土器です。このままでは吸水性があり、水漏れします」。